「ブルキナ先生」と呼ばれたい

ブルキナファソを知る「先生」に、ブルキナファソで「先生」になるために

子どもの、奥野による、子どものための教材開発


こんにちは。


ブログの更新はしていませんでしたが、何もしていなかったという訳ではありません。
9月の新学期から自分の一番やりたかった活動「教材開発」に着手しています。
というのも、




任国は物資に恵まれず日本のように
「児童全員が教科書を持っている」という訳ではありません。
学校にはコピー機も紙もない。そもそも電気が来てない。
授業手法も、黒板に文字を書くか絵を書くかの二択。



加えてブルキナファソでは外国語である「フランス語」を使って授業をするので、
「子供が授業内容を理解できない」というのが大きな課題となっています。


日本で例えるなら「英語で全ての授業をする」ようなもの。


フランス語は小学校から習うので、低学年は特に深刻です。



この現状を、


「フランス語ができないから授業内容が理解できないんだ」
と言い張るのは簡単なことです。



しかし、本当にフランス語の向上だけでしかこの問題を解決できないのか。
もしそうであれば、自分が教育技術を教えても意味ないじゃん。




とっぴんぱらりのぷう。




このことに気づいたのが6月。
しかし、


日本の学校でも日本語だけでは授業を理解できる児童は少ない。


教師が「児童がどうやったら理解できるか」
楽しく学ぶことができるか」

を考えるのが日本の教育の醍醐味ではないのか。


、、、
この考えを目に見えるものとして表せるもの、、、
「教材開発」だ!。






長い回想はここまでとして、以上の理由からこの活動を始めました。



少し堅苦しい話になってしまいますが、
この活動を行うに当たって、
私は「PDCAサイクル」を応用したものを取り入れています。



教育的観点ではこのサイクルにはいくつかデメリットがありますが、
それ以上に、
「身の丈に合わない計画を立てるとサイクルが回らない」という点が厄介です。


なのになぜこのサイクルを導入したか。



それは、現地の先生に「子供のために授業をしてほしい」から。



児童が理解していなくても先に進んでしまう現状もそうですが、
「児童のために」という精神こそ日本の教育の誇れる部分だと思ったからです。



よって、計画をする前に児童の実態を把握する
「OBSERVATION」
というフェーズを設けて、
児童のために教材を開発するシステムを作りました。



実際には、2枚のワークシートを使って先生とPDCAサイクルを回し、
自分が教材を開発して修正し授業を行い、その後検討をしています。


自分が教材を開発しているのは、
まだ現地の先生に教材開発の意欲がないこと、手法を知らないこと、
そして自分が修正され側、否定される側に立つことによって
先生たちに沢山意見をもらおうという目論見もあります。





そして1学期までにいくつかの教材を開発し授業を行いました。


嬉しいことに予想通り先生からも様々な提案をしてもらい、
授業までこぎつけることができたと思います。
また、教材を渡しても授業でいつどのように使うかを委ねたことで、
先生たちにもある程度の役割・責任感を持たせることができたと思っています。


例えば、小学校4年生の「風」の授業。



先生から「理科の教科書がないし、児童が退屈そうだから
子どもが自分で学べるような教材がいい」という注文があり、
紙とクリップだけで作れる風向計を作りました。


言い忘れていましたが、
もう一つこの活動でこだわっていることがあります。


それは「現地で調達できるもので教材開発をする」ということです。



ブルキナファソは日本ほど物が溢れた国ではありませんが、
首都に行けば大抵のものは手に入ります。


しかし、任地の先生が継続的に教材開発に取り組むには、
身近に手に入るものでなければならないと思ったからです。


そしてもう一つ、小学校2年生の「除法」の授業。


先生からは、「子供にとって割り算って難しいから、
子どもが割り算を理解できるような教材がいい」という発注でした。


なので、教材を使って「一つ一つ分ける=等しく分ける=割り算」
ということを体験的に学べる教材を作りました。
この教材は紙とビンのふたのみ使っています。



このように現在自分は活動を着々と進めています。
来月は1つの学校で全学年を対象に教材開発を行う予定です。
すでに2学年から6つの教材開発の依頼、多いな、、、
でもやりがいを少しながら感じています。


この学校が終わった夜は「ダンシング・オールナイト」ですかね。
それか「サタデー・ナイトフィーバー」かな。
「LOVE and DISCO!」もいいな、、、






(あとがき)
数日前事務所で中間報告会がありました。
私は報告の中で「踊る大捜査線」の名ゼリフをどうしても言いたかったのですが、
「事件は現場で、、、あっ」
、、、大事なところで噛みました。



とっぴんぱらりのぷう。